今回ご紹介するお店は、京都は紫野にある「嘯月(しょうげつ)」さんです。
京都一、いや日本一と言っても良いかもしれない名店中の名店である上菓子店に行ってきました。
和菓子好きは絶対に行って欲しいお店なのでレビューをぜひご覧ください。
当記事はミッキー(@micky19750930)が執筆しております。
2015/07/20 初投稿
2019/02/23 記事をリライト
嘯月さんは北区紫野にあります
![嘯月](https://www.sweets-meister.com/wp-content/uploads/2015/07/shogetsuDPP_1001-367x550.jpg)
外観
嘯月さんは、烏丸線の北大路駅から歩いて10分ぐらいの住宅街の中にあります。
風格からして只者ではないと感じる佇まい。
店内は写真撮っていませんが、商品を受け取るだけのこじんまりとした場所です。
「菓道一筋」と書かれた額縁や「嘯月」とかかれた掛け軸が凛として飾られていて身の引き締まる思い。
嘯月さんの和菓子は唯一無二
こちらのお店は、京都でも老舗の部類に入る創業80年以上の和菓子のお店です。
嘯月とは月に吼えるという意味合いで名付けられたそう。
先代はかの有名な虎屋さんで修行し独立して嘯月を立ち上げたとのこと。
和菓子は月毎・季節ごとにラインナップが変わるため、四季折々のものが楽しめます。
嘯月さんの和菓子を食べた感想を最初に述べますと、「唯一無二」が当てはまる最高の上生菓子と感じました。
特に「あん(餡)」が秀逸で、ベトベトせず舌でサラッと溶けて、むしろ爽やかさを感じる。
こんなあんこは生まれて初めて出会い心震えました。
和菓子が苦手と仰る方へ。
ここ嘯月さんの和菓子を是非食べて貰いたいです。和菓子に対する見識が間違いなく変わりますので!
唯一無二の和菓子でございます。
嘯月さんは完全予約制
こちらのお店は、完全予約制なので予約なしでは購入することが出来ません。
例外は一切なし。予約は大量購入でなければ3日前・2日前でも受けて戴けます。
予約方法
嘯月さんの予約方法をWEB検索してもなかなか出てこないようなので、この記事で特別にお教え致しましょう!
意外と簡単なのでご参考になればこれ幸い。
親切丁寧にご対応戴けますので、わからないことがあれば遠慮なくお店の方に聞いてみてください。
和菓子は月ごと・日ごと・季節ごとに作るものが変わります。
菓名が分かるのであれば指定してもよいですが、わからなければお任せが無難です。
注文の仕方の例として1つ注意があります。
「わらびもち」という有名な和菓子がありますが、ここ嘯月さんでは3月にしか作っておらず、5月にオーダーすると「ない」ので、恥ずかしい思いをします。
この点だけはご注意を。2度言いますが、わからなければ「お任せ」で。
予約方法の具体例
筆者がいつもオーダーする方法は「きんとん1つと、当日に作るものをお任せで○個(あるいは全部)」という風にします。
個数は購入したい数に変換して下さい。
きんとんはほぼ毎日作っているのでオーダーするのがおススメ。
商品受取方法
予約した日時にお店へ商品を取りに行くだけです。
しかしここでも注意があります。
10分前に取りに来ても商品は出来ておりません。
なぜかというと、出来立てを提供するのがこの店のポリシーだから。よって、時間はほぼぴたりに訪問することをお勧めします。
嘯月さんの和菓子レビュー
最初に説明しましたが、和菓子はほぼ日替わりなのでメニューはありません。
ここの特徴はなんといっても「餡」です。
蜜抜きという独自の手法で作られる餡は、小豆の風味が残りながらさらりと口の中で解けていく巧妙さで、他では味わえない唯一無二のものです。
![嘯月](https://www.sweets-meister.com/wp-content/uploads/2015/07/shogetsuDPP_1002-1200x800.jpg)
包装
こんな風に丁寧に包装戴けますが、中は仕切りのない、ただの箱なので、平にして厳重に管理して持ち歩いてください。
繊細なお菓子なのでちょっとの衝撃や揺れで崩れちゃいます。
よって、京都から持ち出すのは結構難しいかもしれません。
筆者が月ごとに食べた上生菓子をご紹介します。
訪問時期が古いと思う方が居るかもしれませんが、現在でもほぼ同じ和菓子が出てきますのでご安心を。
7月(夏)の和菓子
2016年7月9日に訪問しました。
きんとん 沢辺のほたる
![嘯月](https://www.sweets-meister.com/wp-content/uploads/2016/07/image.jpeg)
きんとん 沢辺のほたる
7月のきんとんは涼しげな趣。
緑色の衣は草むらをイメージし、金色のつぶつぶが蛍なのでしょう。
あまりの繊細さに思わず見とれてしまう。
餡は冬の和菓子と比べると一段と爽やかで口の中がさらっと流れて涼しさを感じる。
こんな餡はここ嘯月以外でなかなかお目にかかれませんね。本当に素晴らしいの一言。
水の面
![嘯月](https://www.sweets-meister.com/wp-content/uploads/2016/07/image-3.jpeg)
水の面
道明寺粉を葛で固めたものの中に黄色の餡が入っています。
道明寺のつぶつぶの食感と色合いが夏を表現。
食べてて楽しくなる美味しさです。甘味は抑え目か。
想い草
![嘯月](https://www.sweets-meister.com/wp-content/uploads/2016/07/image-1.jpeg)
想い草
こちらも道明寺粉を葛で固めたものの中に餡が入っていますが、道明寺粉が少なめで葛の食感が勝る。
こちらはさらっととろける食感が秀逸。
同じ道明寺粉の和菓子の食べ比べが出来て実に嬉しいですね。
水羊羹
![嘯月](https://www.sweets-meister.com/wp-content/uploads/2016/07/image-2.jpeg)
水羊羹
水羊羹と言っても嘯月の水羊羹は一般的な羊羹とは別物だった。
寒天を使わずに吉野葛を固めて作られたもの。
羊羹の餡はやや強めに作られている。
甘味から和三盆の風味を感じることができる非常に上品な羊羹。
1切460円と非常に高価ではあるのですが、衝撃的なうまさに脱帽するしかなかった。
上品すぎるので物足りないと思う人もいるかも。(筆者の母がそんな感想でした。気持ちは十分にわかる。)
12月(冬)の和菓子
2014年12月27日に訪問しました。
きんとん 木枯らし
![嘯月](https://www.sweets-meister.com/wp-content/uploads/2015/07/shogetsuDPP_1012-1200x800.jpg)
きんとん 木枯らし
見た目の繊細さに圧倒されました。
ここまで芸術的なきんとんは今まで見たことがありません。
中の餡はつぶ餡ですがとても洗練されていて上品そのもの。
口の中でサラッと解けていき、別れが惜しまれる。
ういろ 初冬のかおり
![嘯月](https://www.sweets-meister.com/wp-content/uploads/2015/07/shogetsuDPP_1003-1200x800.jpg)
ういろ 初冬のかおり
ここのういろは、少女の手のようにきめ細かで食感がとても快感である。
中はこし餡で舌がひんやり涼しくなるぐらいにスッと解けてなくなってしまう。
上用ゆきわ
![嘯月](https://www.sweets-meister.com/wp-content/uploads/2015/07/shogetsuDPP_1008-1200x800.jpg)
上用ゆきわ
上用とは薯蕷(じょうよ)饅頭のことです。
上質なこし餡を山芋で作られた皮で包むお饅頭です。
山芋の風味とこし餡がとてもよく合っている。
そこらの饅頭とは何歩も先に行く美味しさ。
艶かしい白も冬の趣きですね。
こなし 朝のゆき
![嘯月](https://www.sweets-meister.com/wp-content/uploads/2015/07/shogetsuDPP_1013-1200x800.jpg)
こなし 朝のゆき
こなしとは、白餡を使った蒸し菓子です。
ねっとりとはせず、上品な味わい。
口の中に残ることもありません。
予算
上生菓子は1つ432円~。
総評
他の店と比べると割高ですが、唯一無二、いや、日本一と言っても大げさでない和菓子がここにあるので絶対に食べるべき。
和菓子が好きな人は是非一度ここに来てみて下さい。
美味しんぼで和菓子嫌いな子がここ嘯月の和菓子を食べて好きになったというストーリーがありますが、本当に実現できると思います。
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